月見食堂記 登場人物A

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登場人物1 (食堂)

月見 (つきみ) 【第一世代以前〜二世代?】

月見食堂記本編の主人公。
大正時代より白葉家に100年近く居候している、少女然とした容姿とお婆さん口調が特徴の妖怪兎。
誕生に関して諸説あるが、「麻績峠の老齢の大黒兎が天寿を全うし変生した」 という説が濃厚である。
以後、各地を放浪しながら力をつけ二度に渡る妖怪大淘汰を潜り抜けるなど、
先見の明と確かな知識を有していた事が伺える。
 
草食動物らしい特徴を若干残している。
外敵に出会えば戦う事より逃げる手段を考え、食事に関しても肉類はあまり口にできない。
 

白葉 陽司 (はくよう ようじ) 【第二世代】 1982年〜

月見食堂の5代目主人。
大学卒業後は広告代理店で働いていたが父の死に伴い食堂を継ぐ事になった。
料理の腕は至らぬものの経営センスは抜群。月見の接客と二人三脚で生活をしている。
本人は才能に溺れないひたむきさがある真面目な好青年。
しかし、鏡市に旅行した際には 「販促」 のために食堂グッズで身を固めるなどの痛さも披露した。
 
プロ意識があり顧客を非常に大切にする性分。
息を抜けない性格故、月見には陽司を助ける嫁を早く貰ってほしいと思われている。
 
 

登場人物2 (種正の妖怪達)

雪紐 (ゆきひも) 【第一世代以前〜二世代?】

月見の盟友で秋〜春に白葉家に居候する白蛇神。本州最西端は周防の出身。
飲兵衛でいい加減な振る舞いをするが、意外と筋は通っており世話焼きな面も見られる。
ただ、酒の席での昔話は長い上に寝かせてくれないので厄介な相手でもある。
古くは天候を左右する程の大きな力を持っていたが時の流れにより力の大半は失われた。
その力の行使には宝具 「竜の首の玉」 を用いる。
過去に5色あった玉は力の消失と共に消え、「晴天」 を司る空色の玉しか残っていないそうである。
 

待宵 (まつよい) 【第一世代以前〜二世代?】

二重兼商店街の南にある沓掛神社に祀られている神狐で四尾の天狐。
難所・種正を開拓した功労者であるが、地域の経済発展について行く事ができず、
徐々に力が衰えて行った結果、月見よりもさらに幼い姿になってしまった。
挫折から性格が捻くれており、月見とはある事件がきっかけで長く確執が続いている。
 

凉梛 (すずな) 【第一世代以前〜二世代?】

月見食堂の向かいに店を構える洋食屋・サルジニアで働いている妖怪狸。
引っ込み思案で調理補助をしている事が多いためホールの仕事を行う機会は少ない。
あまり力の強い妖怪ではないが、半ば無意識に人に取り入りながら淘汰を潜り抜けてきた。
向かいに住んでいながら月見達との接点はさほど無い。

注釈
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[1]大結界異変
常識と非常識を分け隔てる結界が設けられた異変。
何らかの取り決めがあったらしいが、月見を始めとする「現世」の妖怪には知らされておらず、
力を失いつつあった数多くの同胞が「あちら側」に取り込まれていった。
この頃の月見はまだ力のある妖怪で、淘汰からはひとまず逃れる事が出来たが、
同胞を取り込んでいった力のある元凶の存在に対し、強く警戒し始めたのはこの頃である。
 
[2]幽異界送り
力を失いつつあった妖怪達を淘汰すべく、追い打ちをかけるように行われた儀式。
この頃の月見は、数十年前に起きた大結界異変を教訓に人の世に取り入って信頼を集めるなど、
旧妖怪協会(*4)の定める存在条件を満たす事で現世に留まる資格を手に入れた。
儀式を行った者は、賀茂家傍流の首長をはじめとする数名の退魔士であり、
その中の1人に「妖怪(徳を積んだ猫又)」がいた事から、現世に留まる妖怪に強い衝撃を与えた。
 
[3]妖怪の現世における存在条件
・人に認知される事
・人に必要とされる事
・特定の人間と契約を結ぶ事
・徳をある程度積んでいる事
このうちいずれか1つを満たせば良い。
これは法的・呪術的規制により自動的に管理されていたが、現在は不明である。
 
[4]旧妖怪協会
妖怪の力が強かった時代に作られた、人と妖怪間の力関係を保つべく創設された機関。
妖怪の現世における存在条件はここで定められたもので、法的・呪術的規制があったが、
先述の二度に渡る大淘汰により、協会そのものの機能は凍結している状況である。
しかし、存在条件に関する法的・呪術的規制が解消されたかどうかは不明。
現在は幽霊族の末裔である鬼太郎が長であるが協会として体は成していないため、
極めてローカルな範囲に影響力を持つに留まっている。
月見は辺境の地の妖怪ながら存在の気は強いため、ほぼ協会から独立した存在として扱って良い。