「神狐様溺愛録」 作:辛味噌 「はっ…はっ…はっ…!」 息を弾ませ、沓掛神社の石段を駆け上がり お社に向かう少年一人。 清潔感あるシャツにベスト、きっちりとした黒のネクタイに 濃紺色の半ズボンといった出で立ちで、 肌に貼りつくシャツも厭わずに、ただただ 敬愛する神狐の元へ向かう少年。 名を桐島東人、今年で齢12になる。 「――待宵様ッ!」 利発さの溢れる顔立ちに、歳相応の幼さと素直な喜びをいっぱいに満たし、 神社の縁側に腰掛けている狐神に向かって一直線。 その狐神―――待宵も、走ってくる少年に 穏やかな微笑みを向ける。 「こら、東人?境内では静かに…と教えましたよ?」 石畳を走り抜け、待宵の前で息を切らせて止まった東人の額を 軽くコンっと叩き、待宵が諌める。 「あたっ…す、すいません。待宵様…ですけど… 久し振りに待宵様に会えると思ったら…」 叩かれた額をさすさすと撫でて苦笑する 少年へと、まなじりを下げて、細く華奢な指でその黒髪を撫で梳く。 「全く…仕方が無いですね」 小さく、困った笑顔で。 ………ぎゅ…… 「…私も、会いたかったですよ。東人…」 そして、少年に対する愛しさを隠そうともせず、 待宵は東人をめいっぱいに抱擁する。 「……待宵様。ボクも…です。」 ぎゅっ…… 「どうしても欠かしてはならない用事がありましたから… 寂しい想いをさせてしまいましたか?東人…」 数週間振りの空白を置いた少年の背をぽふ・ぽふ、と手のひらであやし、 安穏な知性に満ちた朱瞳の視線を、東人と交わす。 絶え間なくふさふさふわふわの狐尻尾が パタパタと喜んでいるのだが、神狐のプライドがなんとなく それを見せるのを拒んで、必死に東人から見えない位置をキープしている。 「…正直に言うと…寂しかったです」 こくん、素直に東人が頷く。 「でも、待宵様の言いつけ通り勉強も運動も頑張りましたよ! 50メートル走はクラスで上の方でしたし、テストも……んぅっ…?」 ちゅ……りゅ……ぺる、ちゅ…… 「……ちゅ…りゅ……っぷぁ………待宵…様…」 初めて交わした時も、その回数も、とうの昔に 数えることを諦めた接吻を交わしながら、 待宵は熱に浮かされたように東人を抱き締め、 その黒髪に鼻先を埋めて、すんすんっと 愛しい少年の香で胸をいっぱいにする。 「……私も…」 「……私も……寂しかったです…とても、とても……」 半ば放心している東人を、普段の待宵からは想像できない 情熱的な抱擁で包み、 「…んぅ…」 ちゃぷ……っにゅる……にゅちゅ、ちゅ… 「ん……まふ、よい、ふぁま……ん、ぁ…ちゅっ…」 互いに互いを強く抱き求め合い、 ぷちゃり、ぴちゃりと舌肉を交わし合う。 久方振りだからこそ、相互にじっくりと 存在を確認しあい…滾るような原初の愛情に身を焦がす。 「ちゅ…ちゅっ…東人……もう一つの言いつけ…守れました、か…?」 …こくん。 「は……はい……ちょっと…我慢出来なくなってしまいそうな時も、ありましたけど… 待宵様のために、一生懸命我慢し……ぁっぅっ…!?」 しゅに……っくニ…… ッぞくぞく… (………は………ァ………) 神社の軒下、石段を上がってきた所からは見えない社の影に隠れ、 そこに祀られる稲荷は、何十倍も年の離れた少年の口内を ゆったりとしゃぶり、舐め吸いつき、しなやかな指先で 玉裏から竿までをコシュコシュと摩擦する。 「我慢してたのは…確かみたい、ですね…… 東人の…今までに無いくらい、ガチガチになってます…」 しゅにゅ、ぷに、しゅにっくににっ… 「ぁっっ…は…ぅ、ま、待宵、様ァ……そ、そこ… 上からでも、もう…危険、でっ……」 恥らいを見せながらも狐神に一切抵抗せず、 大人しく股間を撫ぜ揉まれている東人に、 うなじから尻尾の先まで痺れるような愉悦を 得た待宵は、先走りでニチニチと音色を響かせてきた 亀頭音を聞き逃さず、ズボンのチャックに指を当て 「ずっと我慢させてしまいましたね……その分、 今まで経験したことの無いようなご褒美……東人に、あげます…」 ……ちぃいいいいい…… 「っはぁ…はぁっぁ……まつ、よいさま……ぁっ…!?」 社の石段に東人を座らせて、その前に傅き、 下ろしたチャックから先走りでヌチュヌチュに濡れたショタペニスを、 ぬるぅっと摘み出す空狐。 理知の仮面は未だ剥げず、穏やかな表情を保っているものの その頬はぽんやりと紅く染まり火照っていて、 必死に押さえてはいても尻尾の喜悦は収まらず、左右にぱたぱたと揺れ動く。 可愛らしい肉棒の香りをスンスンと嗅ぎ味わうと、 目尻が僅かながらトロンと垂れ下がり…神の名に似つかわしくない美痴態が ほんのりと漏れ出す。 「東人の……子種汁……」 れろぉ……とろ、ぴちゅっっ…… 「あー……」 「っひぁっ!?…ま、待宵様…もしかして…そんな、駄目です、よ… そんな、ボクのを、なんて、きたな ぁ、ぁ、ぁ…ぁああッッッ!?!!」 「……ン………」 ――――――ぱく……ちゅぷ、ぷぷ…ぶ…… ……ッッとぷゅっぴゅっっぴゅっぴゅびゅっ…ぴゅぅううっっ…… 「ぁ…ッ”…は……ぁ…ぁ、ぁ……ひぃっっ……」 「んくっ…んくっ、んく…ゴク…ごキュ…… ――ちゅるるる………」 顎を仰け反らせ、数週間振りの大射精に震える東人の様子を キンキンと光が飛び交う、半ば白に染まった視界で待宵は見やり… 少年肉の残り汁も、ちゅぱちゅぱと吸い尽くし飲み下す。 「ぷちゅ……・・・濃い東人の子種…とても、美味です……」 一滴も残らず白濁を飲み下し、ちゅポッと一旦口を離す待宵に、 東人は腰を震わせ、半開きの喉から言葉を漏らす。 「ひ…っぅ…今の…すご、すぎ…てぇ……っっ今までの、しゃせーと、 全然ちが………ふぅっっ!?!」 ぴちゥッぴちぅ…ねろ…ねち…ニチ… 「まつよい、さまっ出たばかりっっぃ、ぅぅ!!」 「こんなに、溜めていたのです…一回じゃ、足りないでしょう…?…んむ…」 その言葉通り、一回の射精だけでは萎えずに再びビキビキと張り詰めてきた ペニスの亀頭を、舌先でねちゅねちゅとかき回し、 溢れてきたカウパーを泡立てる。 「は……ァ……今までのと違うモノ…まだまだ、体験させて、あげます……れる、ぅ…」 「ッひぃ…ん……ッ!!」 まだまだ可愛らしい勃起竿を、にゅこにゅこと手コキながら、顔は下へ。 にゅろぉおぉ……竿裏に舌先を滑らせ、ちろちろ踊らせながら更に下、 ぷるんっとすべすべの睾丸にたどり着き… ッちゅゥ…… 「っッきゃ…ぅう……〜〜……」 (まるで、女子のような嬌声です、東人……愛らしすぎて…… おかしくなってしまいそう…… ん……) ッちゅっちゅっぺろっぴちゅ……にぢっ…にぢっ…ぴちゅぷっっちゅぅうう…… 「ふぁ、ァ…待宵様…ッまつよいさまっっ…そ、こ…… 袋…なめ、る…の…すご、い・・・ですっ…」 「んちゅ…ぺろ…ココですか…?」 少年の反応を探るように、様々な方向から舌先をつぷっつぷっと押し当て、 舐め這わせ…ぴくっびくっと東人が反応し、喘ぎを上げる度に 待宵は上機嫌に尻尾をぱたふりゅと揺らし、一切聞き逃すまいと ぴんっと細長い耳をそばだたせる。 「ぁっぁっ……っひぁ…そこ……ッ」 「ん…ちゅ…ぺちゅ……・・・・・・」 ぷちァっぴちゅっぬちゅっくちゅ…れちゅっぴとっぴちっ… 「ふぁぁ…んん……まつよいさまっ…ぁ、ぅう…… 腰、気持良すぎ、て…へん、に…ふぁ、っぁ…」 一際甘い声を上げた箇所…玉袋の繋ぎ目部分に一層顔を寄せ、 舌全体をにちゅっと押し当て、擦り上げるように 顔を上下動させる。 「おかしく…なってください、東人……」 ちゅるる……っちゃぷ、ぺろちゅっ… 「たくさん、我慢させてしまいましたから…ちゅる、ぴちゅ… その分、んちュッ…好きなように、私のお口で…出してください、ね…?」 「まつよいさま…まつよいさまっ……っっ」 ッにゅぶっっっ 「んんゥッッ……」 「いいん、ですね…まつよいさまっ…… じゃあ…ボクの、気持ちいいように、しちゃいます……っっん、ぁ、ふぁ・・・ぁっ…!!」 っずにゅっずぷにゅっぐちゅっぐちゅっっ (はっふっっ……東人ったら…いくら、好きなようにって言っても、 こんな……っっ……耳…掴んで……) ふさふさの神狐の耳を掴み取手にされ、 幼子の拙い腰使いで口内を突き回される待宵だったが、 そういった行為に嫌悪感どころか、トロンとした喜悦の表情すら浮かべ。 東人への数週間振りの『ご褒美』として、その実、 普段神として奉られる重責から解放されるべく… なにより、遠慮も何も無く東人にめいっぱい求めてもらう事で、 背筋がぴりぴりと痺れるような快楽を口奉仕のみで得ていた。 「まつよいさまの、耳…さらさら、ふわふわして……ん、ぁあっっ… お口も、あったかくて、ぬらぬらしてっ…… さいこぉ…で、す………んんぅっっ…」 さわさわっっ……にちゅっにちゅっにちゅっにぢっっぐちゅっっっ… 段々とリズムの跳ね上がっていく東人の腰の動きと、じんわりと香る栗の花の匂いに 二度目の射精の予感を感じ、待宵は東人の腰に腕を絡め、 ディープスロートで少年の肉茎をぢゅるぅううううっっとしゃぶり吸う。 「、ぅう……ッもっと、まつよいさまの、お口、楽しみたいのに…ッッ もう…出ちゃい、そうで……きゅ…ぅううっっ……」 (……はると………) っっぢゅっっぢゅぢゅううううっっっ 「んぢゅ…れりゅぅっ…はる、ふぉ……はるふぉ……」 「っっふぁ、ぁぅう!?!!まつよいさまっ吸っちゃ、我慢できな…… は、…ぁ……ッッぁ…ぁああああああ……っ」 「なんふぁいでも…ふぁひて……ぢゅるっっごほーび…れふふぁら……んぐっっ…」 豊かな尾を左右に何度も振りたくり、ぺたんと石畳に座り込む 東人限定の痴態で微笑み甘え、劣情に身を焦がす神狐は トロトロに熱い口腔で少年の子種を受け止める準備を終わらせる。 「でるッ…で、るっっ、まつよいさまの…おくち、にぃいいい………ッッ」 っびゅち……びゅるぶっっぴゅっぴゅぴゅぶ……びゅぅ…ゥウウウ……〜〜〜 「ッんぢゅうううう……ちゅる…ぢゅうう……ちゅる…ちゅぅゥウウウ……」 先刻より濃密で、芳醇な東人の臭いを放つ白濁子種をごきゅンッごきゅンっと 嚥下し、竿の根元に指をあてがう。 ミルクを搾るようにきゅっきゅっと手のひらを窄め擦る待宵の足元には、 袴の内からとろとろに垂れ流れた愛蜜で水溜りが作り上げられ、 待宵にとって唯一無二の白濁酒残滓をちゃぷちゃぷと舐め吸い取る表情は淫らに蕩け酔い、 ぎゅぅっと掴まれた耳はぴんぴんっと喜び跳ね、毛艶美麗な狐尾は神としての威厳よりも 愛され求められる悦びに染まり、地面を打ち付けるほどにぱっふぱっふと揺れ動く。 「ちゅる……っっちゅぅっ………ぺろ、れる……ご馳走さまでした…東人…でも…」 東人の亀頭にキスを交わし、ぴとり。 「っはぁ……はぁっ…きゃ、ぅっ……待宵…様…?」 自らの口内で綺麗に掃除した少年ペニスに 頬擦りし、ふんわりと微笑み見上げる狐神。 「…まだ……ごちそう…してくれます、よね?」 東人へのご褒美から、自分へのご褒美へ目的がすり変わり、 それでも本音を東人に隠す事無く、神としてでなく、 東人と睦み合う待宵自身としておねだりする。 ……こくん。 「……はい……ボクも、まだ待宵様のお口、楽しみたいですし……」 ……ちゅぷゥ…… 「んっっ……」 ぱたぱたっ…… 東人も、神としての待宵ではなく、 今はただただ互いに甘えあう存在の男女として。 「……数週間分…しましょうね、待宵様」 こくこくっ… 「んぅ…」 宵の近づく神社裏で、口戲れの音を響かせる。 幾度でも。 幾時でも。 目次へ戻る |