「幼桜」   作:辛味噌





「わたし、大きくなったら陽司お兄さんのお嫁さんになるっ!」

細やかなハニーブロンドの髪をしゃらりと揺らし、深い蒼を上目遣いで
大好きな『お兄さん』に向けながら、七歳の観緒がそう宣言したこと。

それが、すべての始まりだった。



「…じゃあ、観緒ちゃん」

「ふぇ?」
くしゅくしゅと観緒の小さな頭を撫でながら、『お兄さん』
―――高校生の白葉陽司は応える。

「お嫁さんになるには、出来なきゃいけないことがあるんだ。
…今の観緒ちゃんにはちょっと大変なことかもしれないけど」

「むっ」

ぷくッと頬を膨らませ、ちょっとだけへそを曲げる観緒。
そのように言われるのは、陽司への愛情を疑われているようで面白くない。

「そんなこと無いですッ!わたし、お兄さんのためなら何だって出来ますッ!」

子供ながらにしっかりハキハキとした口調で、陽司に反撥する。

「…うん、嬉しいよ。観緒ちゃん。」
もう一度、ぽふぽふと観緒の頭を撫ぜ、にっこりと微笑む陽司。


「今からでも、教えようと思えば出来るけど」
「やりますっ!できますっ!頑張りますっっ!」

内容も聞かず、間髪入れずに返してしまう観緒。
いくらしっかりしていても、まだ七歳の子供だった。
…もっとも、陽司への溢れかえりそうな愛情が判断力を鈍らせてもいるが。


「うん。じゃあ早速行こうか」
ゆったりと、観緒の手を引いて。
「どこに、ですか?」
目をぱちくりさせて聞き返す観緒。


別にここでやれることなら、それでもいいのに…ヘンなお兄さん。


この後に行われることを、幼い観緒はまだ知らない。


とても暑い、夏休みの事だった。













「お兄、さん?ここ、体育倉庫ですよね…ふゎ…あ、暑いです…」
さくり、さくりとサンダルがアスファルトを鳴らす。
ここまでの道のりで既に汗だくな観緒の服装は真白のワンピースに
麦わら帽子、白のブーツサンダルといった出で立ちだ。
些かラフではあるが、爽やかな雰囲気が観緒の容姿にしっくりと馴染んでいる。


手を引かれてたどり着いたのは、観緒の通う私立白薙(しらなぎ)小学校、その体育倉庫。
扉を開けるだけでむわっとした熱気が頬を撫で、
あっという間に観緒の身体に汗を纏わせる。

「こんなところじゃなきゃ、ダメなんですか?お兄さん…」
稀に見る猛暑日のせいか、上のインナーは何も着ていない。
そのせいで桜色の蕾がうっすらと見えてしまっているのだが…
あまりの暑さで、それに気づけていない。


暑いのは陽司も同じのようだが、意に介する事無く観緒が体育倉庫に入ったことを
確認すると。


がちゃん。

「うん、これは二人きりでやらなきゃいけないことで、
他の人に知られちゃいけないことだからね。ゆっくり話せる場所が良かったんだ。」
ごく自然に  どこから持ってきたのか  体育倉庫の鍵をかけ、
念入りに、『準備』を整える。

「二人きりで…秘密、ですか?」
とくん。
ワンピースに包まれた、観緒の胸が軽く高鳴る。
幼くも、幼いからこそ十歳も年上の想い人との『ないしょ』に
心踊り。

「ああ、絶対皆には言っちゃいけないことだ。
…観緒ちゃんには、守れるかい?」

…こくん。
「はい…守れます。」
一拍置いて、緋桜家の令嬢は頷く。
迷いというより、秘密を共有する喜びが心を高鳴らせたからだ。


「…うん」
あくまで穏やかな笑顔を浮かべて…
「じゃあ、始めようか」
陽司は、自らのハーフパンツのチャックに手をかけ…


一気に、ソレを引き摺り出す。

ぶるっ、ぴちっっっ…!!

「ふぁっ?!よ、陽司お兄さん…?」
ぱっちりとした深蒼の瞳を瞬きし、
ただでさえ赤かった頬を更に火照らせる。
引き摺り出された陽司の肉塊が、背伸びして
陽司と視線を合わせていた観緒の手にずしりと載せられたためだ。

(あッ……ぷる、ぷるして…でも…硬い…?)
無意識に陽司の男性器―観緒の手には大きすぎるソレ―を
片手で掴んでしまい、まじまじと観察する。
知識としてだけは知っているそれを見る視線には
嫌悪は一切無く…純粋な好奇心と僅かな羞恥、
何より大好きな人が未知のモノを見せてくれた歓喜をたたえていた。

「これ…男の人が、おしっこする、トコロですよね…お兄さん、どうして…?」
そっと、ずっしり重いペニスをちいさく真っ白な両手で支え、
無垢な質問をする観緒。どくん、どくんという脈動に
まるで珍しいペットを見るような視線を注いでいる。

「うん…これを観緒ちゃんに気持ち良くしてもらいたくてね…」
穏やかな笑顔を崩さず、観緒の頭を撫でる陽司。
しかし、その笑顔の下ではケダモノめいた性欲がギトギトと粘り糸を引き、
少女の緩やかな手奉仕で先走りを迸らせている。
その獣性を必死に抑え、出来る限り平静に…
じんわりと熱い跳び箱に腰掛ける。

「きもちよく・・・です、か・・・?」
ぴくんっ。小さく反応する雄ペニスに、
紅葉のような手を軽く動かす。
陽司の前に膝立ちになる姿勢のせいで、
未だ膨らむ予兆すら見せないなだらかな隆起も、
その先端も陽司からは丸見えになってしまう。

(こう、すると…きもち…いいのかな…)

くにゅ…くちゅっ…くにゅっ…くちゅっっ…

「ぅ、ぁ”ッッ…よくわかったね、観緒ちゃん…俺のやって欲しいコト…
まだ何も言ってないのに…」

「あ…これで、よかったんですね……うれしいです…えへへっ…

頭をなでなでされて、心底嬉しそうに微笑み。
ちっちゃな手を二本とも、がんばってペニスに擦りつけ、
おにいさんに気持ち良くなってもらえるように。

「なんとなく…こうかな、って……ふぁ……?」

(…なんか…ぢわって、でてきた…)

「…くん、くん……へんな、においです…でも…」

(…よぉじ…おにーさんの…におい…たくさん、たくさん…

「み、観緒ちゃんっ?」
さすがにカウパーの臭いを嗅がれるとは思ってなかった陽司が浮き足立つが

「おにぃさん…いっぱい、いっぱい…きもちよく、なってます…?
…みおの、おててで……きもちよく、なって…くれて、ますか・・・?」

少女が浮かべる、淡く微笑む淫ら顔。
それだけで、陽司のペニスはみっぢりと鉄のように張り詰め、更に肥大化し…

「―――、…」
ゴクリッ  …生唾を、飲み込む。

「…観緒、ちゃん。次は…舐めて、みようか…ぅ、あっっ…!?」

すり、すり…ぎゅっ
「おにぃ、さんのおちんちん…みおが、ぺろぺろするんですか…?
それで、おにーさん…もっと、きもちよく、なれますか…?」
想い人を気持ち良くさせたい一心で、ぷにぷにした頬を
ペニスに擦りつけ、拙いながらも懸命な手コキと愛情たっぷりの頬擦り。

(どくん…どくん…して、ゅ……ふぁ…おにーさんの、においもぉ…

くんくん…くんくんくんっっ…

まるで子犬のように鼻を鳴らし、名家の令嬢は陽司の臭いを
めいっぱい吸い込み味わう。

「あ、ああ…すごく…気持ち良く、なれそうだ…ッっ…ち…チンポ、が、溶け…ぐ、ぅっっ…」
びぐんっ…びぐんっっ…

「おにいさんの…かわいい、です…ぺっとみたい…たくさん…いいこいいこ、してあげます…ね…

熱気のこもる倉庫で、むわっと香り立つケダモノペニスに向けて大きく口を開けると

「あーん   ちゅ、んんぅ……」
躊躇うことなく、恥垢まみれの肉棒を口に含んで…

ッちゅろぺろ…ぺろッぴちゃぁ…

(よぉじ…おにぃ、しゃんの…におぃ、すごい…よぉお…ッ…

「ぅ、ぉっ…あ、ぐぅううっっ…!!」
わざと肉棒を綺麗にせず、ペニスに汚れを溜めて
幼女に舐めさせている張本人が呻く。
その原因は、もう少し躊躇うだろうと思っていた観緒の奉仕に、
一切の迷いが無いからだ。
――否、迷いが無いどころか…

「ちゅむぅ…んちゅ……れろぉ…ようじ、おにい、ふぁん…ここ…どぉです、かぁ…
嬉々としてケダモノ肉の先端……たっぷりと汚れた尿道に舌先をにゅろにゅろと挿し込み、
陽司のニオイをたっぷり搾取してくる。
何も知らない、何も教えてない観緒が、だ。

「ちゅぅ…ちゅぅ…んぁ…ちゅぅ…あ・・・ここも…きれいきれい…する、ね…
亀頭と皮の間にたっぷりこびりついたチンカスを丁寧に舐めとり…

ゴックン     ……ぞく、ぞくぞくっっ…

(ふぁぁああ……おにいちゃんの……にぉい…ふゎふゎ、して……)

鮮やかな赤舌をれろれろと止めずに、極太のマゾチンポを一生懸命シゴいて…

(……みお…おかしく…なっちゃ、ぅ………

にっこり、微笑む。





ぶちん。





「ッッッぉぉぉぉおおおおお!!!!!」
体育倉庫に響き渡るケダモノの咆哮。
観緒が驚く間も無く


ッッッッぐぼんっっっ


「ングゥゥウウウウブッッ!?!!!」
跳び箱から跳ねるように立ち上がった陽司が、観緒の喉奥まで勃起汚肉をぶちこみ、
グブッッグブッッと容赦なくピストンを開始する。

(んぐ、んぐっっぅうううう…くる、し……で、も……)

……ッッぞくぞく…ぶるるるっっ……

(ようじ、おにい、ちゃ…んぉ…にほ、ひ……)

「ぅおっっっ、ぐ、ぅっっはぁっっはァッッ…う、ぐっっ!!!」
ぢゅごっっぢゅごッッッぱっぶっっばぷっっ

…ぱさっっ…ぴちゃっ…
激しすぎるケダモノチンポのピストンに、淡いハニーブロンドの上にかろうじて
乗っていた麦わら帽子が揺れ落ち、汗と幼蜜で作られた水たまりに波紋を作る。

(ぷゥウン、って…しゅ、ごぃ、たっぷり……なっちゃって…ぁ、ぅうううう……

がっちりと左右のこめかみをケダモノの手で固定され、
肉欲の捌け口そのものになっているにも関わらず、
観緒の貌はケダモノにすべてを捧げきった幼な妻の笑顔で。

「んぐ…ぅ、ぅうんッッ……ぺろ…ぴ、ちゅ…もご、もご…んちゅぅうう……
経験も年齢も早過ぎる、幼い喉奥をこちゅこちゅと小突かれるイラマチオ。
その肉辱に異常順応し、幼舌をぺちゅぺちゅと舐り始める。

(もっと…たく、ひゃん……おにぃ、ちゃんのにおい…みお、ゴックンしたい…

業の深すぎる、早過ぎる適正素質。被口辱者の悦び。
それが観緒の中でゴトリと音を立てて目覚めてしまう。

「はぉ…んちゅ、んちゅ、んちゅ、んちゅっっ
だいすきなケダモノに口マンコされ、汗だくになって丸見えに透けてしまった
痴幼女ワンピースのボディラインをくねくねと火照らせ。
鮮やかに開花を始めた緋桜は、獣主人にオネダリ視線。
「はっはっ、はっ…ぅ、ぉっ、ぅぉっっ、が、ぁぁああっっっ……」
既に人語では無い言語を口走り、とても人目に晒すには憚られる、
醜い事極まりない男のアヘ顔を晒し……




びゅごっっっビュボッッびゅちっ……ッッッ…びちちっびちゃっぶぶ……

…ドロォ………

「ぐ、ぉ、ぉおおおおおおおおおおおおおおぁ……ぅっっっ……!!!」

たっぷりと、ゼリー状のモノ…白濁と言うには黄色を帯びすぎている子種汁を
十にも満たない少女の喉奥に容赦なく叩き込むケダモノ。

「はぶッッ………げぶっっ………げぼっっ…げほっっっ………   んちゅ、んぐ、ぅううっ……

咳き込み白目を剥きかけたところで、半ば正気に戻ったケダモノ…陽司が慌てて腰を引く。
ぶごっっ、と卑猥な粘音を立てて観緒の口から泡立ちザーメンが溢れ出し、
埃っぽい体育マットにぼととととっと溢れ落ちる。

「み、観緒ちゃんごめんっっ!ここまでやるつもり   …は……?」

ぴちゃ……ぴちゅぅ……  ぺろ、れろぉ…ぺろぺろ…

「はぁっ…はぁっっ……ようじ…おにい、ちゃん……きもちよかった、んだね…

ぺろ、れろぉお……   ……ぐちゅっ……すり、すりぐちゅっっ…

「よか、ったぁ……みお……じょうずに…できたん、ですね……あは…
その幼いながらも整った顔立ちが汚れるのも構わず、シースルーワンピースの
少女は未だ獣汁を噴射させているペニスに頬擦り、しっとり手コキ。
とろんと垂れ下がった目尻は幼さに似つかわしくない淫蕩な
気を醸し出し、理性の光を無くしかけている蒼の眼差しは
未来に誓うはずだった婚姻を、既に目の前のケダモノに定めていて…。

ちゅ…

「……うれしい、です……

ペニスの先端に捧げる、誓いのキス。


「み、お…ちゃん……ッッ」
…みぢっ…みぢぃっっ……

張り詰め滾り、ファーストキスを交わしたばかりの
幼妻の唇を再び陵辱しようと、ケダモノの肉が震える。

「……はい…いいですよ……

くぱぁ   未だ黄ばみ子種の残る蜜壺口を開き

(…みおのおくち…おにいちゃんの気がすむまで使って…)

…ざし……ざしゅ……ゆっくりと獣欲を漲らせ歩み寄るケダモノに

(……ようじおにーちゃんのこども…うませてね…

無垢故の淫ら願いを、捧ぐ。























―――――――――

―――――――

――――

――十年後。

餡子庵の一角。



「白葉…さん?」

「み…観緒ちゃん!?」

「なんじゃ、知り合いか?」


「あ、ああ。昔ちょっとな…」
しかし、どうして知り合ったか、どんな風に日々を過ごしていたか。
それは今の陽司にはすっぽり抜け落ちていて。

…何かとんでもないことになっていたような気はするんだが…

「月見さんから聞きました。宿にお困りのようですね」
にっこりと、好意に満ちた笑顔を陽司と月見に向ける緋桜。
美味しそうにココナッツミルクきんつばの残りを口に運び、
上品に飲み下す―――

「積もるお話もありますし…お二人がよろしければ、何泊でも泊まっていって下さいね?」

「気持ちは嬉しいけど…観緒ちゃん、迷惑じゃないかい?」

「何を遠慮しておるのじゃ、陽司。折角の好意に甘えねばこの嬢さんにも失礼というものじゃぞ♪」

「そりゃ困っちゃいたが、図々しすぎるだろが。月見…」

呆れてため息をつく陽司とは反対に、ころころと上機嫌に笑い黒兎耳をぴこぴこと跳ねさせる月見。

「くすくす……いいえ、むしろ私からお願いしたいくらいですし――」
…ぺろり…ぴちゅ…れろ…

令嬢にあるまじき、竹串を舐めしゃぶる仕草は二人には見せず…

(……今夜は、お願いしますね……白葉さん……ううん……)

ねっとりと…『陽司の味』をしゃぶり終えると

(…………ようじ、おにいちゃん………

昔のままの無垢な面持ちで、緋桜の姫は微笑むのだった―――――


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