「霞月」 作:匿名希望 その日は暖かかった。 たまの休み。 陽気に誘われ、少し縁側でゆっくりつもりだったのだが。 春眠暁を覚えず……とは違うが、気がつけばうとうとと船を漕いでしまう。 座布団を枕に、柔らかい日差しと心地よい風を感じていると。 「――」 ゆっくりと頭を撫で付ける温もりを感じ、目をそっと開ける。 滲む世界に映るのは見慣れた黒髪とそこから伸びた黒い兎の耳。 その中心にあるのは、細めた優しい微笑み。 「おっと……起こしてしもうたかの」 「……」 こちらを覗きこむ顔へ手を伸ばす。 頬を撫でると、そっと手を添えられ、そのまま引き寄せた。 「ん……」 唇が触れ合うだけの軽い口付け。 「ふふ」 離れた間を埋めるような微笑が目の前にある。 身体を起こしつつ、もう一度引き寄せた。 「……ん…ちゅっ…ちゅく……」 さらりとした髪を掻き分け、後ろ頭に手を回すと深く唇を繋げる。 着物の上から胸に手をゆったりと這わせ、様子を見て着物の襟へと手を差し込む。 「…ふぅん……あむ…ちゅちゅ……ん」 直接触れた肌は目が細かく滑らかな手触りの中心に、こりこりと引っかかる突起の感触。 「は……んっ…」 ぴくりと月見が悶え、胸全体を掬うように揉みながら手の平で突起を押し潰した。 より深く唇を繋げ、手から伝わる鼓動に合わせて揉み上げる。 「んんっ……ちゅっ…はっぁ…あっ」 息が荒くなり、汗ばみ火照り始めた肌が手に吸い付き、より硬くなった乳首が手の平で転がる。 それを指の間で挟んだ。 「ひぅっ…んんっ……あむ…んっん〜〜!」 小刻みに振動させると、息を呑むように月見が縮こまり。 ――きゅっ! 「――はんっ!んん〜〜っ!!」 指が強く摘み、それにビクリと月見の体が跳ねると、余韻のように身を震わせる。 「ん……ぷぁ……」 口が離れた。 「……ぁ――はぁ……はぁ……」 月見の胸元の襟は乱れ肌蹴たまま、放心したように大きく息を吐く。 その細い腰へと腕を回す。 「……ん」 月見を持ち上げ一緒に立つと、後ろを向かせ柱へと手を着かせる。 ひくりと反応する足を手で撫ぜ昇り、裾を捲り上げた。 「――……ぁ」 捲られた着物の中に下着などなく。 ――くちゃ… 白く丸い尻肉の間、秘裂からトロリと溢れた愛液が腿を伝う。 指を這わせるとずぶずぶ柔肉に沈み。指を開くと、くちゃりと音を立てて濡れた膣内が外気へと触れる。 「ん……ぁぁ……」 焦らされていると思ったのか、ふるりと目の前の尻が振られ。 「――」 つっかえながらもズボンを下ろした。 すでに硬くなった陰茎は反り返り、先端は先走りで濡れる。 ――ちゅっく… 粘膜と粘膜が触れ合った。 ――ずぐ……ず、ずずずず…… ゆっくりと秘裂を押し広げながら、陰茎が埋まっていく。 そこは握り締めるように狭く、染みるように熱い。 「は…ぁっ……ぁ、ぁ、ぁ、ぁ……」 埋まっていく陰茎に月見が長く息を吐き背を反らしていき、狭い膣内がさらに締まる。 こつん、と奥を小突いた時。 「――は、あぁ……っ」 腰に密着した臀部から、ぶるりと月見が身を震わせた。 「はぁ…っ……ふ、んぁ……はぁ…」 挿れただけで息も絶え絶えとなり、臀部を突き出し柱に縋りつく様子に興奮を覚える。 ――ずる…ずるずる…… 腰を掴むと、ゆるゆる陰茎を抜いた。 「ふぅぅ、んっ……」 狭すぎる膣内はまるで絡むように纏わりつき、引き剥がす摩擦に鳥肌が立つ。 ――ずずず…… 緩んだ襟から覗いた首筋に舌を這わせ、腰を送り始めた。 「…ぁ……ん、は……ぁっぁっ!」 ――ぱちゅっぱちゅっぱちゅっ! 穿つように、ぬめる狭い穴を無理やり突き進む。 ぐねぐねと膣内が奥へ導くように蠢き、それに逆らい引き抜くのに背筋を悪寒が駆け抜ける。 「はぁっ……んぁ…ひぅっ!」 子宮をコツコツと叩くたびに、小さな体が跳ね必死に柱に縋る。 「んひっ!!ぁ、ぁ、ぁぁああっ!?」 下から突き上げ天井を擦るように腰を送ると、膣が締まり月見はくんっと背を反らした。 「――っ!」 急劇に締まる膣に放ちそうになるも、歯を食いしばりより強く突き上げる。 ――ぱぢゅっ!ぱぢゅっ!ぱぢゅっ! 「…ひぅっ!ぁあっ!ぃぃいっ!!」 突くたびに締め付ける感覚に腰の奥へと痺れが溜まっていき、すぐに射精したい気持ちとまだ味わっていたい気持ちがぶつかり交わる。 だがそれも。 ――ぱぢゅっ!ぱぢゅっ!ぱぢゅっ! 「ぁっぁっ……ぁ、ぁ、あ……」 ぐぐっと月見が背を反らし、尻が突き上がり。 「はっはっはっ……んぁぁああっ!!」 全身をビクビクと震わせ、果てる。 「――くっ」 これまでにない締め付けに我慢ができるはずもなく。最後の力を振り絞って腰を密着させ。 ――びゅぷっ! 「――ぁ」 ――びゅっ…びゅるるるっ!! 「ぁふ……ひぃぃぃ…ん……」 小さな子宮へと精を送り込んだ。 ――びゅるっ…とぷとぷ…… 「ぁ……ぁー…ぁーー……」 射精を繰り返すたびに膣内が締め付け、精液が送り込まれるごとに月見は柱に爪を立て叫ぶ。 その様子は猫が伸びをしているようであり、だが裸体でするには淫猥な姿。 ――ぴゅっぷ…とっぷ…… 最後の一滴まで子宮へ送り込むと、ゆっくりと引き抜く。未だ痙攣する膣を引きずると、月見の腰がぴくぴくと跳ね。 「ん……はぁ……」 ――ずる……ごっぽ 陰茎が抜けて、秘裂から精液と愛液の混じったものが溢れた。 よろける様に月見が崩れ落ち、板張りの廊下に白い塊が落ち水溜りとなる。 「……はぁっ」 一息を吐いたところで、ぬるりとした刺激に腰が逃げそうになり、下を見ると。 「ん……ちゅっ……はぁむ……」 陰茎についた愛液と精液を月見が舐め取っていた。 「ちゅ…ぢゅる……んん」 敏感になった亀頭に舌を這わせると、そのまま口の中へと含み呑み込んでいく。 全て呑み込むと、口の中で舌が満遍なく動いていき。 「ちゅぢゅ……じゅるる…はん…んぢゅぢゅぢゅっ!」 吸い込むようにして舐め取る。 「んん……ぷぁ……」 口から解放される。 月見は再び硬くなってきた陰茎を手で弄びながら。 「まだまだ元気じゃの」 頬を上気させ言った。 その日は暖かかった。 たまの休み。温かい陽気の元、俺は縁側で横になる。 全身をけだるい疲れが覆い、意識を保つのも億劫だが。 「ん、ほれ……膝の心地はどうじゃ?」 「ああ……ちょうど、いい……」 後頭部に感じる柔らかさだけは感じている。 正座した月見は頭を乗せている俺の襟を直すと、柔らかく頭を撫でつけた。 それはとても心地よくて。 「……月見……少し、寝る……」 その言葉に身を預けている女が、そっと笑ったような気がした。 目次へ戻る |