「影月」   作:匿名希望





「ふぁ……んむ」
肌寒い真夜中。
掛け布団からムクリと月見は身を起こした。
季節は夏の終わり。
昼は暖かかったの油断し、夜思いのほか寒くなり月見は目を覚ました。
「むむ。
冬布団を出しておくべきじゃったの」
言ったところで後の祭り。
「せめてもう一枚掛け布団を出しておくか」
そこまで考えたところで月見はブルリと身を震わせる。
体が冷えてしまったことによる生理現象。
つまりところ――
「とりあえず、ささっと厠へ行ってしまうか」
月見は軽い掛け声で立ち上がると廊下へと出た。
廊下は昼とは違い、ひんやりとした空気に包まれる。
それは白襦袢を身に付けただけの月見には少々堪えた。
「ぶるるっ」
襟をキュッと締め直すと薄暗い廊下を進んでいく。
ほどなくして目的の場所へと着き、月見は灯りを点けた。
「寒い寒い」
ギイと古びた音を立て扉を開ける。
鍵をかけようかとも思ったがこんな夜中に灯りを点けていたらわかるだろうと思い、扉を閉めたままにした。
襦袢の裾をペロンと捲ると、一昨年から五代目が落ちぬように水洗になった和式トイレに屈む。
下着は着けていないので、ほかに動作はいらない。
「……ん」
ふるふると月見の体が震え始め。
「――みぃ――」
「ふぬ?」
微かに声が聞こえた。
「―き――ぃー」
それは月見にとって聞き覚えるのある……というか毎日聞いている声で。
「つきみぃ……ぐず……どこぉ……ひっく」
それはこの家の五代目(陽司)の声であった。
陽司はぐずりながら月見の名前を連呼しており、それはどんどん近づいてくる。
「よ、陽司?」
月見が思わず声を出すと、それが聞こえたのか陽司の声が大きくなる。
声は扉の前まで来ており、月見は鍵をかけてないことを思い出した。
「つきみぃ……そこいるの? ひっく……」
そして開けようとする気配を察し、月見は慌てる。
本当なら襦袢を戻して立ち上がり対応すればいいのだろうが、出しかけた尿意を無理に我慢しており立つこともままならない。
「ちょ、ちょっと待て陽司! 開けてはならん!」
「ぐず……つきみぃ……」
必死の制止も泣く子には通じぬのか、あっさりと陽司は扉を開けて入ってきた。
月見は裾が捲り白い臀部を突き出し屈んでいる状態になっている。
「こ、これっ!!」
いくら子供相手とはいえ、さすがに羞恥が湧き上がり顔が赤くなった。
振り向いて更に叱咤しようと思った時。
「つきみぃ……」
後ろから抱きしめられる。
「なっ!? 陽司っ!?」
突如の衝撃に倒れぬように咄嗟に壁に手を突いた月見をよそに、陽司はどこか寝ぼけたような声で泣き出す。
「う、ぐす……こわかったよぉ……といれ行きたいのに……ひっ…く…つきみ……いないから……」
「わかった! わかったからトイレはちゃんと手伝ってやるから離れんかっ」
より腰を突き出すような体勢になり、陽司がいるままでは起き上がれず月見は半場叫ぶように言う。
だが、寝ぼけているのだろう陽司はそのままモソモソとズボンを下ろす。
「……おしっこ」
ピンと立った小ぶりな陰茎が取り出される。
「待て陽司! あとで! まだわしがっ」
「ん……」
ちゃぽぽぽぽ……
すでに遅く陽司は小便をしはじめた。
「こ、このっ」
動くに動けない月見は怒るが、その間に小便の勢いは収まっていき。
ちょろろろ……ろ……
ようやく終わる。
「ほれ! 早う退かんか!」
月見が急かすが、陽司の陰茎は今だ勃っている。
「……まだ」
やりづらいと感じたのか、陽司が抱きついたまま動くと。
ちゃくり……
幼い陰茎に柔らかい肉が当たる。
そこはすでに先の羞恥か僅かに濡れていた。
「ひっ!? そ、そこは駄目じゃ!!」
嫌な予感を感じた月見が止めようとした時。
「……なんか…きもちいい……」
ちゅぐ……ずず……ず…
「あ、ぁぁあっ」
陽司はそのまま腰を推し進めた。
濡れた柔肉を押し割り幼い陰茎が進んでいく。
「っつきみぃ…おちんちんへんだよぉ…」
最後まで入れた時、陽司はブルリと震えた。
だがそれ以上に月見の息が上がっている。
「んぁ……っ……はやく、抜くんじゃ」
その言葉に陽司がゆっくり腰を引き。
「ぁぅ…っ」
ぬろろろ……ぱちゅんっ!
「ひぅんっ!」
勢い良く突き出された陰茎に上を削られ、月見は嬌声をあげる。
「よ、陽司ぃっ」
声を震える中、陽司はそのまま腰を振り出す。
ぬろろ……ぱちゅ! ぬろろ……ぱちゅ!
「…はぁ……はぁ…ん…ちんちん…きもちいいよ…んん」
まるで熱病に憑かれたように腰を振る陽司。
「ぁ…まっ……ひんっ……ぁぁ!」
月見は崩れ落ちぬように体を支えるのに必死で、幼子に翻弄されるがままである。
ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅっ!
「ひんひんひん…っ!」
小さな陰茎が膣内の至る所を突き削り、刺激していく。
「つきみぃ……ちんちんへんだよっ……ちんちんへんだよっ」
そして陽司も腰を振りながらもやがて泣き出しそうな必死に訴えかけはじめ。
「ぁっぁっぁっ――」
月見も体の奥から溜まり溜まったものが波になって湧き上がり。
「――ぃぃっぁあ!」
陽司が突き上げるように最後の一突きをすると、月見を思いっきり抱きしめた。
「ぁぁぁぁあああっ!!」
「ふぅぅぅううんっ!!」
――ぶびゅ…びゅるる…っ!
膣を満たす精の感覚に月見は身を震わせる。
「んぁ……ぁぁぁあ……」
そして震えはそれだけでなく。
「……ぁ」
ちょ、ちょろろろろ……
今まで我慢していた尿意を月見は解放していた。
今だにトクトクと注がれていく精液と、あふれ出る尿の感覚に全身をぶるりと震えさせる。
こぽ……こぷぷ……
そしてようやく終わった射精に月見は僅かに息を吐くと。
ぬろろ……ぱちゅんっ!
「ひんっ!」
痺れる甘い快感に声を上げる。
弱々しく後ろへと視線を向けると、そこには。
「つきみぃ……ちんちん……まだ、へん……」
再び腰を振り始める陽司がいて。
「ま、まって、くれ……まだ…イった…ばか、り――」
掠れ掠れに出した声は。
ぱちゅんっ!
「ぁぁっ!」
押し出される腰でかき消される。
「…つきみぃ……つきみぃ……」
陽司は月見の腰を抱いたまま、腰を振り続けた。
「はぅっ! あっあっぁぁあ!」
すぐに月見が気をやり膣が締まり、陽司が腰を押し付けて震える。
「でちゃ…でちゃうよぉ」
ぶぴゅっ!
「ふぁあっ!」
注がれる感覚に連続して月見は気をやり軽く背をそらす。
だが陽司は止まることなく腰を振り、月見はその度にイかされる。
「ぁぁっ! ぁぁぁあっ!!」
その目はすでに焦点が合っておらず、口端から唾液が線を引く。
「はぁはぁはぁっ……ん、ここ…いい」
陽司が気持ちいい場所を見つけたのか、突き上げるように腰を送ると。
「んひぃっ! そこっ!?」
がくっと月見の腰が動く。
「んっんっ!」
それでもお構い無しに、ツプツプと陽司は月見の弱い部分を突いた。
そして――
「ひぃぃ!」
プシッ!
膣の隙間から潮を噴いた。
「んっんっんっ!」
「ひっひっひっ!」
突かれると同時に連続して月見は潮を噴き、腰がガクガクと怖いぐらいに震える。
そして陽司は突いたままその部分を抉るように腰を回し。
「ひぁぁぁああ……っ」
「……ふぁ…」
びゅぶっ! どくどく……
「あひっ! ひっ! あつっ! しみこむっ……せいえき…しみこむぅぅう…!」
溶けるたような声で膣内に広がっていく射精に嬌声あげた。
「んぁ……はぁっはぁっ……」
陽司はまるで刷り込むように腰を送りながら。
「つきみぃ……もっと……もっと…ちんちんこすりたい…」
ツプンっと月見の弱い部分を突き上げた。
「ひぃぃんっ!!」
まだ、朝は遠かった。


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